自称「夜型」人間は
人生を損しているかも?
人間は原始時代から昼行性の生き物であり、朝に活動することは理に適っています。通常、昼の11時頃までは脳の交感神経が優位ですが、それ以降は副交感神経が優位になります。午後になり副交感神経がどんどん優位になっていくと、筋肉が緩んでリラックス状態になるため、勉強や仕事のパフォーマンスは上がりづらくなります。
中には「自分は夜型だから、夜中の方が頭がさえる」という人がいるかもしれません。子どもでも、思春期頃になると、趣味や勉強などさまざまな理由から夜更かしが習慣化してしまうことがあります。
では、夜型の人は昼間より夜間に活動した方が、実際に作業がはかどるのでしょうか。
これについては、14~18歳の青少年を対象とした研究結果が出ています。アンケートで朝型か夜型かを調査し、それぞれの判定が出た子どもの特徴について明確な差が確認されました。夜型判定が出た子どもは、朝型判定が出た子どもに比べ、日中の眠気を訴え、怪我が多く、注意力の低下や成績不振、さらには感情的に不安定といったさまざまな問題を抱えていることがわかりました*。
*“Circadian preference, sleep and daytime behaviour in ad-olescence.” Giannotti, F., Cortesi, F., Sebastiani,
T. & Ottaviano, S., Journal of Sleep Research, Vol 11, Sep-tember 2002