いくら知識で伝えても体が受けつけず、無理矢理食べさせると余計に嫌いになってしまうなど逆効果です。
ですから、あくまでも知識として「トマトにはリコピンという栄養素があって、健康にとてもいいんだよ」と子どもの脳にインプットだけしておきます。
すると、後々「おりこうさんの脳」が育ったタイミングで、子どもは「トマトは酸っぱくて苦手だけど、お母さんが栄養豊富って言ってたし、食べてみるか」と思い立ちます。
成田奈緒子 著
知識として脳にインプットされていた情報が教養として根づいたことで、苦手なものでも頭で必要性を理解し、食べられるようになるのです。
小学生の時は数えきれないほど好き嫌いをしていた娘も、大人になった今ではシイタケもトマトも美味しく食べます。無理強いをしなくても、子どもは脳の発達が追いついたタイミングで、必要な食べ物を自分で選び取れるようになります。
「嫌いでも体にいいから食べなさい」というのは正論ではありますが、脳育てのステップから考えると、幼い子どもに対する要求としてはまだ早過ぎる印象です。
小学生はまだまだ原始人、人間になるのをのんびりと待ちましょう。