どうにもやる気のない部下を頑張らせる、日本人に効果てきめんな方法とは?【心理学博士が教える】写真はイメージです Photo:PIXTA

「どうせダメ社員ですよ…」「やる気を出せって言われても…」どんな職場にも、モチベーションが低く、やる気がない人というのがいるものだ。こうした人に対して「頑張れ!」「やる気を出せ!」と説教したところで、ほとんど手応えがない……という経験をしたことがある人もいるのではないか。こうしたときに試してほしい、特に日本人には効果的な方法がある。(心理学博士 MP人間科学研所代表 榎本博明)

どうにもやる気がない部下にどう接すればいい?

 どうにもやる気のない従業員というのは、どんな職場にもいるものである。経営者や管理職からすれば、そのまま放置するわけにはいかない。しかし、説教され、「やる気を出せ!」と言われて、「よし、じゃあ頑張ろう」とやる気になるような人物なら、言われなくてもやる気を出しているはずだ。

 やる気のない従業員に対して、とにかく「やる気を出すように」と説教する上司や経営者がいるが、多くの場合、それは徒労に終わる。やる気のなさが目に余るような人物に説教が効くとは思えない。

 そのような人物は、学校時代から勉強でも部活でも思うように成果が出せず、周囲からも「できないヤツ」とか「頑張れないヤツ」とみなされ、そのうち自分でも「どうせできないんだ」「どうせ頑張れない人間だし」と開き直るようになったのかもしれない。あるいは、がむしゃらに頑張って成果を出してきたものの、むなしさを感じるようなことがあったのかもしれない。

 理由はどうあれ、モチベーションが目に余るほど低下している人物に対して、いくら説教したところで、「どうせダメな人間ですよ」とでもいうかのような開き直りを強めるだけだ。では、どうしたらよいのだろうか。

 そんなときに試してほしい、とっておきの方法がある。特に、私たち日本人には効果的と言える方法だ。