開智所沢ショックと西武文理、星野、西武台新座

 埼玉西部方面にある各校は、2024年に開校した開智所沢ショックに見舞われた。特に、川越市にある二つの男子校では直撃された様子がはっきりとうかがわれた。西武学園文理(狭山市)も、24年は前年比でほぼ全面的に緩和している。その反動で、おおむね志望者数が増えているので、23年並みの競争状況に25年はなりそうだ。とはいえ、受けやすさと受かりやすさでは、さほど25年も変わらないだろう。

 24年に295人が受験した[10日午後特待]の実倍率は1.73倍(23年1.9倍)だったが、1割強志望者数が増えている。2科・4科の一般入試を見ていくと、24年実倍率1.04倍(23年1.06倍)の[10日1回]は志望者数が減少傾向、同じく1.18倍(同1.34倍)の[12日2回]は3割強の増加、1.16倍(同1.8倍)の[2月5日3回]も3割弱の増加となった。

[18日適性検査型]は24年に223人が受験し、24年実倍率は23年と同じ1.27倍だった。こちらは安定している。同じ18日に[英語4技能入試]が25年には行われる。

 星野学園(川越市)も開智所沢の影響は受けているのだが、入試回による変動が激しい。人気の理数選抜入試は、24年に484人と360人が受験した[10日午後1回]と[11日2回]それぞれの実倍率が3.06倍(23年1.76 倍)と2.71倍(同1.48倍)まで過熱したこともあり、志望者数は微減傾向にある。

 国算2科の進学クラス入試は、22年から3年連続で実倍率1.38倍だった[10日1回]の志望者数が2割弱減、同様に3年間1.9倍台だった[11日午後2回]は1割増となっており、25年の倍率は明暗を分けそうだ。[14日総合選抜]は2科と4科に加えて国算英の3科も設定されているが、こちらの志望者数は3割増で、24年実倍率1.69倍kら、25年には23年の同1.82倍を超えるかもしれない。

 3種類の教科型入試を各2回行う西武台新座(新座市)も、24年には入試回により倍率が上下した。25年は、おおむね上昇傾向となっている。24年に176人が受験した[10日1回]は実倍率1.76倍(23年1.39倍)と好調だったが、志望者数は増えており、25年も上り調子を維持しそうだ。[10日午後特待]は23年実倍率1.91倍から24年は4.03倍に跳ね上がっている。こちらも志望者数は少ないながらも3倍近く増えており、25年に緩和することは望めそうもない。

 23年に比べて24年の実倍率が緩和した入試回を見ていこう。[11日2回]は微増、[11日午後2回特待]は3倍弱の増加で、いずれも25年には23年以前の倍率に戻しそうだ。特待生A合格を目指すチャレンジ入試は、24年実倍率1.3倍の[14日1回]が5割半増、2人受験して同1倍の[25日2回]は傾向がつかみづらいものの、同1.2倍の[14日適性検査型]と同様に、とても受けやすくて受かりやすい入試回として、25年も狙い目になりそうだ。