モヤモヤしている状態を前向きに伝える
まずはあなたから、勇気を出して素直に「モヤモヤしている」と言う。
そのハードルを下げるポイントがある。「どうしてほしいか」「どうしたいか」もセットで伝えよう。それによってネガティブな愚痴が提案に変わる。
「このお問い合わせ、誰に聞いたらいいかわからずモヤモヤしています。誰か相談に乗ってください!」
このように声を上げよう。
またはグループチャットなどで「問い合わせに真摯に対応するために相談に乗ってほしい」と発信してみると、モヤモヤが周りに前向きに伝わる。
また、自分が何にモヤモヤしているのかわからないときは「仕事の進め方について悩んでいるのですが、原因がわからずモヤモヤしています。どなたか壁打ち相手になってください!」と表現してみよう。経験豊富な仲間の力を借りたい。そんなメッセージとして受け止めてもらえて「私でよければ」と声を上げてくれる人が見つかるかもしれない。
名前のついていない課題を共有する
自分の頭で考えることは大事だが、ときには「どうしたいか」「どうしてほしいか」さえわからない状況もあるだろう。
課題や仮説の言語化には時間がかかるし、言葉で言い表せないこともある。何より、自分の頭だけで考えても結論が出ないことも往々にしてある。
「新たな問題が見つかり、モヤモヤしています」
「原因がわからずモヤモヤしています」
「誰に聞いたらいいかわからずモヤモヤしています」
このように、まずは曖昧な状態、すなわちモヤモヤしている状態を言語化してみよう。
モヤモヤを言えずに抱えてしまい先送りにしたり、脊髄反射で無理やりなんとかしてしまうのはよろしくない。まずはモヤモヤしていることを公言する。その習慣を創っていこう。
・「モヤモヤしている」と言う
・その際、前向きなメッセージとセットで伝える
・「どうしてほしいか」「どうしたいか」も伝える
(本稿は、書籍『組織の体質を現場から変える100の方法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)
作家/企業顧問/ワークスタイル&組織開発/『組織変革Lab』『あいしずHR』『越境学習の聖地・浜松』主宰/あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOO顧問/プロティアン・キャリア協会アンバサダー/DX白書2023有識者委員。日産自動車、NTTデータなどを経て現職。400以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演を行う。『チームの生産性をあげる。』(ダイヤモンド社)、『職場の問題地図』(技術評論社)、『「推される部署」になろう』(インプレス)など著書多数。