「原付よ、ありがとう!ご苦労様でした」2025年に生産終了も『復活』の可能性はある?Photo:PIXTA

原付を乗り続けたい人に
重要な「運転免許」の話

 次に、運転免許の話をしましょう。制度の話なので「つまらないな…」と思う人もいるかもしれませんが、後述する「新基準原付」に関係する話なので、頭に入れておいてください。「今、持っている原付はもう乗れなくなってしまうの?」「ちょうど買い替えを検討していたんだけど…」という人にも重要な話です。

 原付を一種と二種に分けているのは道路運送車両法ですが、その一方で、道路交通法では原付一種や原付二種という区分けはありません。道路交通法では排気量50cc以下が原付、50ccを超えて400ccまでが普通自動二輪、400ccを超えるものが大型自動二輪と定義されています。大型自動二輪免許は排気量に関係なく二輪の運転が可能で、普通自動二輪免許は400cc以下の二輪車の運転が可能です(小型限定の場合は125cc以下)。

 原付免許は50cc以下の二輪しか運転できません(50cc以下の三輪車は運転可能。多くの三輪車は普通免許が必要ですがサイドカーなど例外もあります)。二輪免許は実技試験がありますが、原付免許は実技試験がなく、学科試験合格後に「原付講習」といって、基本操作や基本走行、安全運転の知識についての講習を受ければ免許が交付されます。

 なお、普通免許取得者は原付免許を新たに取得しなくても、普通免許で原付を運転できます。普通免許取得者は原付講習の義務がありませんが、教習所に通っている場合は原付講習が組み込まれることが多くなっています。