特定保健用食品(トクホ)と
機能性表示食品の違いとは

 健康の効果を謳うためには、「特定保健用食品(トクホ)」か、「機能性表示食品」でなければならない。

・特定保健用食品(トクホ):実際に人で効果が確認されている。審査の上、承認。

・機能性表示食品:少しでも効果があるという証拠があれば、届け出だけで承認される。

「トクホ」はしっかりしたデータと審査の下に許可されるので信用できるが、「機能性表示食品」は1つでも都合のよいデータがあれば、通ってしまう。客観的な評価など必要ない。健康問題が生じたときの対策が決まっていないため、「紅麹」のような事件が起こった。

 そもそも、機能性表示食品が出てきたのは、2013年6月、当時の安倍総理がアベノミクスの一環として、「健康食品の機能性表示を解禁します」と宣言したのが始まりである。

 人でテストを繰り返す「トクホ」には資金が必要なので、資金のないところにもチャンスを与えるために「機能性表示食品」が作られた。

 しかし、現実には、ウイスキーメーカーのSのような大企業が、人でのテストを省略して、その資金を広告に回して稼いでいるのだ。ちなみに、S社の健康食品、サプリ36品中「トクホ」はひとつのみ、「機能性表示食品」は8品目のみである。残り27には何の証拠もないことになる。

 高いお金を出して、サプリに頼る必要もない。食事に気をつけ、新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込む。それが一番だ。