「桐蔭」と「山手学院」の人気動向
かつては東大合格者数100人超の時代もあった桐蔭学園中等教育学校(横浜市青葉区)から系列の桐蔭横浜大学への内部進学は卒業生の1割程度で、神奈川大学附属同様、外部進学が主体となっている。年々倍率が上がっており、2025年も基本的に上昇傾向にある。一番受験者数が多いのは[1日午後1回午後]で、24年は557人が受けて実倍率2.38倍だった。次いで、[2日午後2回午後]が453人で3倍となっている。志望者数を見ると、1回午後は減少傾向、2回午後は1割半増となっている。
[5日3回]は248人が受けて8.86倍(23年は3.96倍)とハードルの跳ね上がった入試回だが、志望者数が1割半増えており、25年はさらに上がるかもしれない。初回入試は第一志望者が集まる大切な入試回なのだが、[1日1回午前]は184人と受験者数は控えめだった。ところが志望者数は3割半増と人気化しており、24年実倍率2.59倍から25年は3倍に向かう動きとなりそうだ。
ここからようやく、大学系列ではない進学校の名前が出てきた。午後入試で特待選抜を行う山手学院(横浜市栄区)は、2科の[1日午後特待選抜I]に24年は572人が受けて実倍率1.7倍と、最も受けやすい入試回だった。25年は[2日午後特待選抜II]もあるのだが、志望者数を見ると300人近くが受験するかもしれない。
2科・4科の[1日A]と [2日B]は、いずれも志望者数が1割弱増えている。24年はそれぞれ、302人で実倍率2.54倍と260人で2.05倍だった。どちらもここ数年緩和傾向だったが、25年は少し上向きそうである。
その他の公立一貫校では、県立平塚中等教育学校(平塚市)と川崎市立川崎(川崎市川崎区)が上位・中堅校と肩を並べる。24年実倍率は4.14倍と3.94倍だった。