緩和傾向にある「日大」と「日大藤沢」

 日本大学(横浜市港北区)は、出願時にアカデミックフロンティア(AF)とグローバルリーダーズ(GL)、いずれかのコースを選択する。選択したコースとは別のコースへのスライド合格もある。日本大学への内部進学は50%程度で、日大系列校の中でも他大学進学に力を入れている。

 2024年実績で見ていこう。[1日A-1]は、AFで135人が受験して実倍率は3.38倍だった。受験者数がその4分の1ほどのGLは2.06倍と、本校としては最も入りやすい入試回だ。同じ日程で[1日適性検査型]も行われ、AFの実倍率は2.45倍、GLは2.59倍となっている。適性検査型の志望者数はごく少ないので予想は控える。

[1日午後A-2]は、AFが最多の309人受験で実倍率2.76倍、GLは124人で2.21倍となっている。AFは1割弱減、GLは6割半増で、25年は両者の実倍率が逆転するかもしれない。[2日午後B]はAFが68人で4.53倍に対して、GLは247人で4.94倍となっている。志望者数は微増と微減で、25年はだいたい同じ競争状態を維持しそうだ。[5日C]の志望者数は減少気味で、いずれも緩和傾向にある。24年はAFが180人で5.81倍、GLが47人で3.36倍だった。

 日本大学生物資源科学部と同じ湘南キャンパスにある日本大学藤沢(藤沢市)はここ数年、緩和傾向が続いているが、志望者数を見る限り、25年にはいくぶんか戻しそうである。特に、[1日1回]の実倍率は22年から順に3.03倍、2.20倍、1.43倍と半減したが、志望者数は2割増となっており、25年は1倍台後半に向けどれだけ積み増すか。 

[2日午後2回]の実倍率は22年には6.84倍もあったが、24年は2.48倍と大きく緩和している。志望者数は1割強増で、25年は2.5倍にはなりそうだ。[4日3回]の実倍率は22年5.03倍に対して24年は5.18倍と好調だったが、志望者数は1割強減っており、25年は22年と同じくらいになるかもしれない。