「公文」「森村」「湘南」「桐光」の動きは

 150人を一般入試で募集する公文国際学園(横浜市戸塚区)。2科の[1日A]の募集人員は、国算で40人、国語と数学と英語のいずれか二つの組み合わせ(自己推薦書も)で70人となっている。英語は2025年入試ではよく見られるものの、数学が試験科目という学校は珍しいだろう。24年は268人が受験して1.81倍だった。志望者数は微減となっている。4科の[3日B]は24年実倍率が2.93倍まで上がったものの、志望者数は1割強減で、25年には22年2.88倍よりも緩和するかもしれない。

 森村学園(横浜市緑区)はここ数年、人気が高まってきたが、志望者数は入試回により上下している。減少傾向の[1日1回]は24年に2.65倍まで高まった実倍率が、25年はいささか緩和しそうである。[2日2回]は24年実倍率3.36倍と厳しい競争だったが、志望者数は2割半増えており、25年は3倍台後半を目指しそうだ。前年並みの志望者数となっている[4日3回]は、24年実倍率7.33倍が25年も継続しそうだ。

 130人を募集する湘南学園(藤沢市)。2科・4科の[1日A]と[2日B]の24年実倍率は2.5倍と2.6倍で、23年よりいずれも緩和しているが、志望者数は微増と前年並みで、25年に大きく動くことはなさそうだ。2科の[3日C]と[4日D]の志望者数は2割減と4割半増に分かれている。24年実倍率は2.27倍と4倍であり、25年のDは23年実倍率8.4倍には届かなくても上昇しそうだ。事前に動画を提出して記述・論述・グループワークを行う[1日午後湘南学園ESD]は24年に35人が受けて、実倍率2.33倍だった。志望者数は減少気味なので、25年には最も受かりやすい入試回となりそうだ。

 男子部と女子部に分かれる桐光学園(川崎市麻生区)は四つの入試で男子220人、女子130人を募集している。ここでは男女合算で見ていこう。志望者数1割減の[1日1回]は、24年に263人が受けて実倍率は1.91倍だった。22年2.21倍から緩和が続いており、25年も2倍台に戻すことはなさそうだ。1割半増の[2日2回]は、最多の361人が受験して24年実倍率2.14倍だったが、25年には22年2.35倍に向けて積み増しそうだ。

 3日午前は3回Aと3回Bに分かれる。志望者数が2割強増えている4科の[3日3回A]は24年に2.09倍まで緩和した実倍率が、25年に23年の2.61倍へどれだけ迫るか。志望者数が増えている[3日3回B]は国数2科と受験生面接がある。他に、英検3級以上取得者対象の「英語資格」、小学校時代の努力と入学後の可能性から判定する「T&M」という入試方式も設けられている。