「オーナー企業大国」の日本において、最強のオーナー企業は――。『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化してランキングを作成した。特集『オーナー企業ランキング2024年版 上場1580社の全序列』の#17は、その他製品69社の業種別ランキングをお届けする。15位にミズノ、8位にアシックスが名を連ねた。果たして1位は?(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)
スポーツ用品大手のミズノは
創業100年のオーナー企業
2024年のパリ五輪において、日本代表は海外で開催された五輪では過去最多となる45個のメダルを獲得した。数多くのオリンピアンを陰で支えていたのが、大手スポーツ用品メーカーのミズノだ。
そのミズノは1906年に水野利八氏、弟の利三氏が創業した水野兄弟商会が前身。創業から代々、水野家から社長を輩出しているご長寿オーナー企業だ。野球、ゴルフ、陸上を中心に「ジャパンブランド」を世界に発信し、多くのアスリートから絶大な信頼を得ている。
では、そのミズノはその他製品の「オーナー企業」ではどのぐらいの評価なのか。
ダイヤモンド編集部は『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「全1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化し、ランキングにした。
ランキングには「同族支配度」についても記載している。同族支配度について、本特集#2『「非上場化しやすい」オーナー企業ランキング【キャッシュリッチな全90社】15位乾汽船、2位北野建設、1位は?』で紹介したように、改めて説明しておく。
下表の通り、『ファミリービジネス白書』(白桃書房)を刊行している日本経済大学大学院の後藤俊夫特任教授らは、オーナー企業つまり同族企業の条件について「経営面」と「所有面」で分析。創業家による関与度によって、6段階に区分した。例えば、創業家から役員を送り出し、さらに筆頭株主であった場合は、同族支配度が最も強い「A」となる。
次ページでは、上場オーナー企業のうちその他製品69社の業種別ランキングを一挙に公開する。ミズノは15位にランクインしている。