犯罪にさそわれたら、キッパリ断る

「友達にさそわれて犯罪に手を染めた人」の末路は、どうなる?『いのちをまもる図鑑』本文より イラスト:室木おすし
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 もちろん、正解は②の「キッパリ断る」です。
 自転車窃盗や万引き、ひったくりなどは友達にさそわれがちな犯罪です。仲間に「ダサい」と思われたくなくて一度でも犯罪を起こしたが最後、「バラすぞ」とおどされ、闇バイトをするはめになり、少年院に入り、家族から見放され、また犯罪を起こし……と、悪の道をつき進むはめになってどん底までおちてしまいます。

 だから、絶対に、きっぱり断らなくてはいけないのです。

 もし犯罪に手をそめてしまったら、素直に警察に自首して、悪い仲間との関係を断ち切りましょう。自首すれば罪も軽くなり、二度と犯罪をしないようにカウンセリングを受けることもできます。

「今回だけはさそいにのる」のは絶対NG。たった一度の軽い犯罪から、どんどん重い犯罪に手をそめることになります。1回だけという気持ちは絶対にダメ。

「別の友達もさそう」のは無意味です。別の友達をさそっても、あなたの罪は軽くなりません。犯罪者が増えるだけです。

少年院に入ったらどうなるの?

 もし犯罪をしてしまったら、警察につかまり少年院に入ることがあります。少年院はおよそ12~22歳の少年が再び犯罪を起こさないための「矯正教育」をする施設です。

 入っているのは20歳未満が多く、教室や体育館、運動場があります。少年院の中で勉強したり資格を取ったりすることもできます。

 学校のようですが、じつは大人が入る刑務所よりも規則が厳しく、教育目的にそって24時間正しく過ごさなければいけません。規則違反をすれば罰が加えられることもあります。

※本稿は、『いのちをまもる図鑑』(監修:池上彰、今泉忠明、国崎信江、西竜一 文:滝乃みわこ イラスト:五月女ケイ子、室木おすし マンガ:横山了一)に関連した書き下ろし記事です。

『いのちをまもる図鑑』第5章監修者
国崎信江(くにざき・のぶえ)

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表
女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。国や自治体の防災関連の委員を歴任。『10才からの防犯・防災』(永岡書店)や『おまもりえほん』(日本図書センター)などの監修もつとめる。