がっつり組んで一緒に作ろうという少数の仲間と意見のやり取りをするのとは違って、社内の各専門分野から、それぞれの視点による意見がバラバラに飛び込んでくると、そのつど立ち止まらざるを得なくなってしまいます。
これが毎日のように続くと、だんだん自信も失せていき、最後は企画を取り下げてしまうことになるでしょう。
「周囲に疑われる商品」の真価とは
繰り返しになりますが、新規事業の立ち上げ期には、できるだけ周りの声に惑わされないほうがいいし、「じぶんごと」の企画を1人で、あるいはごく少数の仲間と構築していくほうがいいのです。参加人数が多ければ多いほど意思決定のスピードが阻まれ、コンセプトのブレを招くことになるからです。
基本的には、自分1人で取り組まなければ、「0」から「1」を作ることはできません。
言わば、それほどまでに周囲から「売れるの?」「当たるの?」と疑われる商品でなければ、新しさはないのです。
つまり、周囲に疑われるほどの商品でなければ、すでに世の中には同じようなものが出回っていると考えたほうがいいわけです。
プロジェクトのコアメンバーが少人数であるほど、意思決定のスピードとコンセプトのブレのなさによって成果を生むことができます。
(※本稿は、山口武著『どこにも居場所のなかった僕が見つけた「じぶんごと通販」の起業戦略』から一部を抜粋し、再編集したものです)