連載「中学受験の新常識 安田 理」をフォローすると最新記事がメールで届くので、読み逃しがなくなります。

 今は国が女性エンジニア育成の後押しをしている時代※で、難関国立大学も女子高生に受験してもらいたがっています。昭和女子大附属の校長と大妻の前校長は、かなり早い時期に東大の工学部長に会いに行っていました。

(※国内の女子大では初の工学部が奈良女子大学に設けられたのを皮切りに、お茶の水女子大学にも共創工学部が誕生。理工系学部の「女子枠」は東京工業大学、島根大学、富山大学、熊本大学など国立大学では9校が導入済み。京都大学、大阪大学、千葉大学などでも導入が決定している)

 このように、校長先生がアクティブで、時代に合った動きができているのかに注目してはどうでしょう。校長室にこもっているような校長では時代の動きや保護者の意識の変化をつかむことはできません。

――生徒募集がうまくいっていない学校の先生が「何でもいいから、校長には外に行って金を集めてほしい」とおっしゃったことがあるのですが、そういうことなんですね。 

 校長の仕事は人脈作りでもありますからフットワークが良くないとダメですね。

 そういえば、この夏、聖光学院や洗足学園の校長からは「今、海外にいます」というメールをいただきました。聖光の校長もサンノゼなど複数回アメリカに足を運んでいましたし、洗足の校長はヨーロッパに行っていました。お二人とも世界がどう動いているかを自分の肌で感じていて、そうした校長のいる学校は学校自体も成長しています。

――学校のリーダー自身が世界の変化を見極めていないと、次代を作る教育に生かせるわけがないですよね。次回は国際教育に対する親のニーズについてお話を聞かせてください。