白内障、緑内障、網膜剥離…
目の病気を引き起こすリスク

「視る投資」を始めるとき、最初におすすめしたいのは「近視」について、超シビアに認識することです。

「近視」とは、近くは裸眼でも視えるけれど、遠くはメガネがないとよく視えない状態です。かつて、近視は「日本人を含め東洋人に多い」とされましたが、近年は世界中で急速に増えてきています。

 オーストラリアの視覚研究所は、2010年に約20億人だった近視人口が、2050年には世界人口の約半分の50億人になると予測しています。

 しかも、そのうちの9億3800万人は失明リスクの高い「強度近視」になるとも予測されています。

 近視人口が、なぜそんなに増えたのかというと、主な原因はスマホやゲーム、勉強などによる近見作業(手を伸ばした範囲内を視る作業)の増加だといわれています。

「でも近視って、メガネでいくらでも矯正できるでしょう?」

 そんな声をよくいただきます。確かにそうともいえますが、投資的な観点でいうと近視は“弱み”になってしまいます。なぜなら、白内障、緑内障、網膜剥離といった目の重たい病気を引き起こすリスクが高いからです。

 ではいったいどうすれば、近視は治るのでしょうか。

 残念ながら、近視を完全に治すのは難しいことです。

 ただ「今以上にひどくならないこと」、そして「近視の進行速度に歯止めをかけること」は可能です。

 これからご紹介する「目への投資」の数々を、同時並行で習慣化してみてください。

 投資にたとえると、資産を目減りさせないように、将来のリスク因子をあらかじめ減らしていくイメージです。不安材料を減らすためのアクションを積み重ねることで、「自分の目は大丈夫だろうか」という漠然とした悩みから解放されるはずです。