ディーラーやカー用品店の煽り商法
不安マーケティングにご用心
ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどが煽るのは、ビジネスモデルとしては古典的な手法の「不安マーケティング」そのものです。別の例で言うならば、「若いうちから肌や頭皮をケアしておかないと、中年になってから取り返しのつかないことになりますよ……」というのと同じです。
一方で、雑誌やネット記事も、短い距離や期間での交換を薦めてきます。オイル交換は早めに行ったからといって、クルマに悪影響を及ぼすことはありません。だから書く側からすると、メーカーが推奨する距離や期間より短く紹介しておけば、無難なのです。長めの距離や期間を紹介して、問題が起きて責任が生じるより、ずっと良いわけです。
加えて、クルマ好きならば早めにオイル交換をしてクルマをいたわり、大切にすることが当たり前というような風潮があります。オイル交換を先延ばしにしていると、友人らから白い目で見られるケースもあるようです。周囲にバカにされたくないという気持ちから、オイル交換してしまう実態はまさに、同調圧力が掛かっている状態と言っていいでしょう。
SNSや動画の影響もありそうです。オイル交換を先延ばしにしたエンジンの内部を紹介する動画や画像を、見かける機会が増えています。が、よくよく考えてみてください。そうした動画をアップしているのは自動車整備工場や整備士のチャンネルが多く、画像が紹介されているのはカー用品店やガソリンスタンド、いずれもオイル交換をすることで利益を得られる側ばかりです。
繰り返しになりますが、適切なオイル交換時期はメーカーが指定す
しかし、これらの指定よりも短い距離や期間でオイル交換をしたほうが良いケースもあります。