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【精神科医が教える】他人に嫉妬してしまう人の処方箋・ベスト3Photo: Adobe Stock

他人に嫉妬してしまうとき
どうすればいいか?

今日は「他人に嫉妬してしまうときの対処法」についてお話ししたいと思います。

嫉妬という感情は誰にでも起こり得るものですが、その背景を理解し、上手に対処することで、自分自身の成長にもつながります。

そもそも、なぜ嫉妬するのか?

嫉妬の感情は、自分と他人を比較したときに湧き上がることが多いです。

とくに「相手が自分以上に成功している」と感じたり、自分の立場が脅かされそうに感じたりすると、嫉妬心が生まれることがあります。

心理学の概念では、内面に矛盾を抱える状況を「認知的不協和」と呼びます。相手の成功をそのまま認めるのが難しいときに、心の中で不安定さを感じるのです。

嫉妬心を和らげる3つの方法

では、嫉妬を感じたとき、どのように対処すればいいのかを具体的に紹介しましょう。

➊自分の成長に集中する
嫉妬心が湧く原因の1つは、自分自身の不安や不足感です。そこで、自分の目標に集中し、さらに成長できるよう努力を続けることが大切です。

自分のペースで進むことに意識を向けると、相手と比べる必要がなくなります。

❷相手をリスペクトする
嫉妬の対象となる相手を逆にリスペクトし、その成功を認めることも効果的です。「この人、こんなにすごいところがあるんだな」と相手の強みを素直に認めてみましょう。

そのうえで、「自分も頑張ろう」というポジティブなモチベーションに変えることができます。

➌嫉妬の原因を冷静に分析する
嫉妬の感情が生まれたときに、「自分はなぜ嫉妬しているのだろう?」と考えることも重要です。

自分の中で「認めたくない感情」や「自分が大切にしているもの」が見えてくる場合があります。そのことに気づき受け入れると、自分の心の整理がしやすくなります。

最終的にプラスになる感情の使い方

嫉妬を上手に克服できる人は、自然と他人をリスペクトし、ポジティブな視点で自分を高めていけます。その結果、嫉妬という感情自体が減少し、心の余裕が生まれます。

さらに、自分自身の成長にもつながるため、より良い人間関係を築けるようになるでしょう。

嫉妬を感じることは恥ずかしいことではありませんが、嫉妬心をどう活かすかで大きく未来が変わります。ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。