「渋幕」は高すぎた倍率の調整に

 千葉は日程がかぶらないため、A・Bランクの難関・上位校をすべて受験できる。21日は、Bランクの東邦大学付属東邦[前期]が共学校では862人の市川に次ぐ804人(男子は1339人)受験で2.48倍だった。志望者数は前年並みから微減となっている。12月1日は女子がAランクとなる[推薦]入試も行っており、10月の志望者数は微減だった。25年は募集人員40人に対して、586人(うち女子は284人)が受験、14.7倍(23年14.95倍)で40人(男26人・女14人)の合格が確定している。女子の合格者数は24年より減少した。

 21日には、女子受験生が千葉最多となるDランクの国府台女子学院[1回]の入試が行われる。24年は1017人が受験し、1.78倍(23年1.6倍)だった。志望者数は1割増を維持しており、25年も1000人超えは確実な情勢だ。

 Eランクの千葉日本大学第一[1期]は、24年に285人(男子は454人)が受験して2.1倍だった。志望者数は2割減が続いており、25年は2倍を割れるかもしれない。麗澤[1回]は、Dランクの[AE]とEランクの[EE]に分かれるが、152人で3.71倍(23年4.43倍)と208人で3.35倍(23年3.68倍)と、初回入試とは思えない高倍率だ。志望者数は[AE]は3割半増、[EE]は微増から微減に転じた。25年は4倍と3倍を目指す方向かもしれない。

 22日は、首都圏私立共学校の頂点であるAランクの渋谷教育学園幕張[一次]が行われる。24年は592人が受験して3.77倍(23年3.26倍)と女子の倍率は2.71倍の男子よりだいぶ高い。募集定員は男女約215人である。前年並みの男子とは異なり、女子の志望者数は9月の1割強減から10月は2割弱減と緩和傾向がさらに進んでいる。25年は高くなりすぎた倍率が、どこまで23年の倍率に近づくかだろう。

 渋幕と敷地が隣接するBランクの昭和学院秀英[1回]は、24年に597人が受けて3.24倍(23年3.12倍)だった。志望者数はほぼ前年並みであり、25年も高倍率を維持しそうだ。

 24年の受験者数が100人を超える入試は、Fランクで二つある。105人で1.67倍の流通経済大学付属柏[1回]と、107人で3.57倍(23年2.3倍)の昭和学院[適性検査型]だ。志望者数が微増から微減に転じた流通経済大と2割弱減から2割弱増に転じた昭和学院と命運は分かれた。どの入試回も好調な昭和学院の、25年の倍率はどこまで上がるのだろうか。