「頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが19万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。
フィードバックを活用する
コンサルタント時代、ある日の飲み会で優秀な上司に「どのようにスキルアップを果たしてきたか」を根掘り葉掘り聞いたことがありました。
上司がさまざまなスキルアップの話をしてくれたなかで、一番のキーワードとして挙げたのは「再現性」です。
日々の仕事の中で、社内外においてさまざまなフィードバックをもらいます。一方で、大半のビジネスパーソンはフィードバックを十分に活用できていません。
日々のコミュニケーションの仕方、取引先でのプレゼンの仕方、資料作成の仕方、飲み会でのお作法など、一度フィードバックをされたのに、次もまた同じ失敗をしている人がたくさんいます。
フィードバックを活かすためには、「再現性」を生むための仕組み化が必要なのです。
そのためにぜひ、取り組んでいただきたいことがあります。
上司からフィードバックをもらったら、自分でフィードバックの改善ポイントを書き、上司に確認してもらうのです。
具体例は次のとおりです。
取引先へのプレゼン後に上司からもらったフィードバック
- 「資料の最初に今日のゴール設定は書かれているが、会議の参加者とゴールが握れていない。合意できるように」
- 「会議に初参加で、議論についていけなかった人がいた。プロジェクトの背景も簡単に補足する必要があった」
- 「せっかく資料にメッセージを書いているが、言葉の補足をしすぎてわかりにくい」
- 「プレゼン中に、参加者からの質問に答えたことで、話の流れの全体像がわからなくなる場面が多々あった。プレゼンするときはプレゼンをやりきり、議論するときは議論するでメリハリをつけた方がよい」
仕事ができる人は上司からのフィードバックをもらった後に、もう一度自分の頭で考え、次回以降のプレゼンの改善ポイントを抽出し、再現できる仕組みをつくります。
改善ポイントと仕組み化
「資料の最初に今日のゴール設定は書かれているが、会議の参加者とゴールが握れていない。合意できるように」
→本日のゴールを見せ読み上げた後に、参加者全員に「ズレはないか?」と問いかけて合意を得る。
「会議に初参加で、議論についていけなかった人がいた。プロジェクトの背景も簡単に補足する必要があった」
→会議前に初参加の人を確認する。プロジェクトの「概要資料抜粋」を常に定例会議の最終ページ以降に入れておき、説明する。
「せっかく資料にメッセージを書いているが、言葉の補足をしすぎてわかりにくい」
→ページをめくったら、必ずメインメッセージをそのまま読み上げ、根拠となる内容を説明する。また、そのまま読み上げても伝わる文章にする。
「プレゼン中に、参加者からの質問に答えたことで、話の流れの全体像がわからなくなる場面が多々あった。プレゼンするときはプレゼンをやりきり、議論するときは議論するでメリハリをつけた方がよい」
→資料の2枚目に会議の進め方ページをつくり、議論はプレゼン後に行う旨を記載して、参加者の合意を毎回取る。
いかがでしょうか。
このようにフィードバックをもとに対応策を考え、「これで改善できるでしょうか」と上司に確認することで、フィードバックを仕組み化し、次回から再現するのです。
フィードバックから再現性のある仕組みをつくるコツは、一度ノートに書き出すことです。
ノートの左側にフィードバックを書き、その右に改善ポイントを書くことで、上司にも確認してもらいやすくなりますし、漏れなく仕組み化することができます。
私自身も上司のフィードバックをもらさずノートに書き、再現性のある仕組みをコツコツと積み上げることで、仕事ができるようになりました。
(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の一部を抜粋・編集したものです)