また、日中の長い昼寝は夜の眠りに影響してしまい、睡眠リズムが狂ってしまいます。15分から30分程度でも十分に脳の休息になり、疲労感がリセットできるので短時間にとどめましょう。

よく寝た!と感じられる
「睡眠休養感」が大切

 ここまで「睡眠時間と睡眠の質が大切」というお話をしましたが、実際の眠りの深さは脳波を測ってみないことにはわかりません。脳波測定をせずに自分の眠りの質をある程度判断したいときは、起きたときの爽快感、「よく寝た!」という満足感を指標にしましょう。これを「睡眠休養感」と言います。

 睡眠休養感が高いときは、睡眠の質が高いといえます。逆にきちんと7時間寝ているのにすっきりしない、という場合は眠りの質を高める工夫が必要です。

 まずは、自分の眠りの質を次の項目でチェックしてみましょう。

□睡眠時間(7時間より少なくないか)

□日常生活にストレスを感じていないか

□就寝直前に食事をしていないか

□朝食を食べたか

□運動不足になっていないか

□歩く速さは落ちていないか

□なんらかの病気に罹患していないか

 ストレスが眠りの妨げになり、不眠症を誘発することがあります。また、食事のタイミングも大切で、就寝直前に飲食をすると、消化のために胃腸に血液が集中し、身体が十分に休まりません。食事はできれば就寝の3時間前までには済ませるようにしましょう。

 運動不足や疾病も、眠りの質を悪くする要因です。最近あまりよく眠れていないと思っていたら心疾患が原因だったというように、思わぬ病気が隠れている場合もあります。いびきも要注意で、一見心地よく眠っているようにも見えますが、「睡眠時無呼吸症候群」という病気が隠れている恐れがあります。日頃から眠りの質が悪いと感じている方は、身体の状態や生活習慣を一度見直してみてください。