どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。

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出世する人は「雪が降っても出社する」

皆さんは雪が降ったら職場に行きますか。それとも行きませんか。最近では「出社は無理せず」という風潮が高まっているので、行かないという人が多いと思います。

ただ、僕のいるメガバンクでは、基本的に雪でも出社する人の方が、残念ながら評価されてしまう傾向にあります。

今回はその理由について紹介していきましょう。

それでも管理職は出社している

まずそもそもですが、最近の会社であれば、雪の場合は交通機関も混乱することが考えられるため「できるだけ出社しないように」というお達しが来ることが多いと思います。

ただ、そういった通達が出るのは基本的に担当職までで、管理職の場合は、基本的に出社するよう求められることが多いです。

もしあなたが管理職側だった場合、自分が雪の日に出社しているのに担当者が職場にいないとなったら、どのように思うでしょうか。

「管理職だから当然」というのはもちろん事実ではあるのですが、正直「自分はこんなに大変なのに…」と思わざるを得ないと思います。これは人間の心理でしょう。

職場にいるだけで評価されるタイミング

では、逆にそういった状況にもかかわらず、「何かあってはいけないので」と出社している担当者がいたら、上司であるあなたはどのように思うでしょうか。

「来なくていいのに」と口ではいいながらも、正直内心では、「責任感がある部下だ」と思ってしまうのではないでしょうか。

このように、メガバンクに限らず、雪であっても台風であっても、なんとしても職場にいることが求められる職種が世の中にはたくさんあります。

そういった場においては、「雪の日でも出社する」というのは、実はいつも以上に評価が上がるタイミングになっているのです。

身の安全が大事なことは言うまでもありませんが、職場で効率的に自分の評価を上げるためにはこういった手法があること、また、あなたの同僚の中にはこういった手法を取っている人がいることについては、よく理解しておいた方がいいと思います。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)