今や多くの情報がインターネットを通じて発信されていますから、パソコンやスマートフォンが使えない方は必要な情報を入手できないこともあります。こうした情報を入手する力が弱い方は「情報弱者」などと揶揄されたりもしてしまう。自らがパソコンやスマートフォンといった道具を使いこなすスキルを身につけなければITの恩恵が受けられない。これは大きなハードルでした。
もちろん、AIはITの一種なので、ここではいわゆるAI(人工知能)と旧来のITということで話を進めていきます。
AIとITとの決定的な違いは、「人間が使い方を覚えなくてもよいこと」です。ITはあくまで道具なので使う側のスキルが問われますが、AIは自ら考え動いてくれるアシスタントのような存在です。スキルがなくても口頭命令を理解して動いてくれます。
AI・IT・人間の関係性をたとえると、AIはITと人間の間を結ぶ「架け橋」ともいえます。ITの技術を使って叶えたいことはAIが代行してくれる、そんなイメージです。ITの進化によって生まれた情報格差も、AIが解消してくれる可能性も十分にあるのです。
シニア世代を救うAIは
ドラえもんのような存在
ITは自分で使い方を理解し、操作をしなければ何もできない「道具」の域を超えませんでしたが、AIは違います。AIはあなたが困ったときに代わりに解決策を考えて実行する、「知能」です。ただやりたいことを音声や文章で指示するだけで、希望を叶えてくれるのです。
高齢になるほど失うものが増えていきます。身体機能の低下、友人や家族との死別、定年退職などによる社会とのつながりの断絶など、さまざまな喪失体験を味わいます。若い頃と同じように活動できないと「生きていても楽しくない。長生きしても仕方がない」と悲観的になってしまう方もいるでしょう。
でも、AIをあなたのドラえもんとして迎え入れれば、格段にできることが増えます。
もしもこの先、あなたの体が不自由になったり、ボケてできないことが増えてしまったりしたとしても、心豊かで便利な人生が送れるようになるのです。