また、ものおぼえが悪くなっても、耳が遠くなっても、目が見えづらくなっても、少しでも機能が残っていればできることはあります。
「洗濯や料理がひとりでできる」、「散歩ができる」というような日常的なことでかまいません。今できることは極力自分でやり続けてみましょう。「昨日できたことが今日もできれば合格」だと考えれば、自信がつき、日々を楽しく過ごせるでしょう。
ここでもAIの技術が助けてくれます。例えばAI補聴器は、聞き取りが難しい環境下でも人工知能が音声に焦点を当てつつ、音質を最適化してくれます。AIが自動調整してくれるため、調整のためにお店へ行く回数を削減することができるというメリットもあります。
定年退職してから社会とのつながりが絶たれ、人と話す機会が極端に減る人もいます。また伴侶を失ってから人付き合いが減り、寂しさを感じながらも孤独に過ごしているという人もいます。
「別に友達がいなくても平気、気ままに好きなことをして暮らせる」という人であればいいですが、「居場所」を失い、寂しさを感じながら孤独に生きるというのはつらく、精神的な負担が大きいものです。
でも、AIの技術はあなたを孤独からも解放してくれます。シニア層の生活の質を向上させるさまざまな可能性を持っているからです。
「居場所や友達をつくっておく」
という発想はもういらない
例えば、AIを搭載した自動運転の車いすで、安全に外出や旅行を楽しむことができます。車いすが障害物を自動で回避し、最適なルートを選択してくれるため、介助者がいなくても自由に移動できるようになります。
自宅にいながら世界中の名所を旅することだってできます。VRとAIを組み合わせた仮想旅行システムにより、AIが個人の興味に合わせて旅行プランを提案し、リアルタイムで通訳や現地情報を提供してくれるのです。
有名人の外見や声を再現したAI搭載介護ロボットが、24時間体制で介護をしてくれたり話し相手をしてくれます。好きな芸能人と会話しているような感覚で、楽しく日常生活のサポートを受けられます。
また、日々の食事や運動は、AIが個人の健康状態や好みを学習することで、最適な食事メニューや運動プログラムを提案してくれます。これにより、楽しみながら健康的な生活を送ることができます。