ここまでお読みいただいたみなさんは、すでに答えはお分かりですね。そう、(1)から(4)のうち、摂っていいのは(1)の「皮をむいたオレンジ」のみです。これなら小腸においてブドウ糖に変わるため、それほど大きな問題はありません。
ヘルシーな印象の
スムージーにも要注意
むしろ、オレンジにはビタミンCやクエン酸、食物繊維なども多く含まれているので、少量を食べるだけなら健康にいいとさえ言えるでしょう。ただし、食べ過ぎては元も子もありませんので、フルーツを一度に摂るのはせいぜい両手におさまるくらいの量にしてください。
そして、(2)、(3)、(4)は、いずれも肝臓に甚大なダメージをもたらす「避けたい飲み物」です。
「どれもオレンジを使ったものなんだから、体に入れちまったら同じだろ」と言う人もいるかもしれませんが、同じオレンジであっても形状が「液体」になると、危険性が飛躍的にアップしてしまうことになります(編集部注:固形物であれば胃で消化される時間と手間がかかるが、液体であれば小腸にすぐに流れ、吸収スピードが速くなるため)。
(2)のスムージーならいいだろうと思う人もいるかもしれません。ただ、家庭のジューサーでつくったスムージーを食物繊維が残った状態で飲むのならまだいいのですが、市販されているフルーツ系のスムージーは食物繊維がきれいに取り除かれてしまっているものがほとんど。そうなると、肝臓へのダメージはやはり避けられません。
それに手作りのスムージーについても、固形のフルーツであれば小腸で果糖からブドウ糖に変換されるというのに、わざわざ食物繊維を切り刻んで、より危険な液体にする必要があるでしょうか。
また、(3)の果糖ブドウ糖液糖入りジュースや(4)の濃縮還元100%オレンジジュースは、もう「果糖という“毒”を大量に搭載した誘導ミサイル」だと見なしたほうがいいでしょう。一般の方々の中には「100%の果物ジュースなら健康に悪くないだろう」と思っている人がけっこう多いのですが、入っている糖分の量は、甘い炭酸飲料系の飲み物とたいして変わりません。