氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較! 主要100社の「20年間年収推移」#6Photo:PIXTA

旅客需要の回復を受けて、売上高は絶好調の航空業界。ただし、利益面では円安が重荷になっている。今回はANAホールディングス、日本航空を取り上げる。両社の中で年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#6では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。両社は若手社員の勝ち負けで、意外にも明暗が分かれた。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

売上高は絶好調の航空業界
利益面では円安が重荷に

 新型コロナウイルス感染拡大時の停滞から、旅客需要の回復が継続している。この追い風を受けて、航空業界は増収傾向にある。

 2024年4~12月期の売上高は、ANAホールディングスが前年同期比10.3%増の1兆7027億円。日本航空が10.9%増の1兆3859億円だった。両社とも2桁増益を確保している。

 ただし、業績の先行きはばら色一色ではない。純利益では日本航空が6.0%の増益を確保したものの、ANAは10.0%の減益だった。円安により機材の調達費や燃油費が膨らんでいることが、利益面で重荷となっている。

 さて、今回はANA、日本航空の2社を取り上げる。2社の中でそれぞれ、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?ダイヤモンド編集部は、20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。

 2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。

 試算の結果、両社は若手社員の勝ち負けで、意外にも明暗が分かれた。現在35歳の社員が勝ち組になったのは、一体どちらの会社か?また、専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。