猫専用物件の入居条件に
「ねこ検定」初級の取得を求めるわけ

 4室は入居の条件を設けます。それは、1年以内に「ねこ検定」の初級を取ることです。

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 猫を飼うとは、その猫の一生に責任を持つことだと筆者は思います。飼い主が猫の健康を守り、互いに幸せに暮らすためには、一定の知識やリテラシーが必要なはず。きちんとした飼い主さんに入居してほしいので、今回の条件設定に至ったというわけです。

 アパートではいずれ、猫好きの入居者同士で助け合うような関係ができたらいいなとも思っています。以前、取材した別の猫専用物件では、入居者が旅行をする際、別の部屋の住人がキャットシッターを引き受けることもあると聞きました。

 また、筆者の知人が、慢性腎不全の老猫を飼っているのですが、皮下補液の治療をするようになって元気になったと喜んでいました。知人いわく、「補液のやり方を知りたい人がいたら、よろこんで教えてあげたいわ」とのこと。動物の場合、薬一つ飲ませるにも慣れとコツが必要でしょう。入居者同士でノウハウを伝授しあう、そんなアパートになったらいいな…と大家ながら思っています。

 なお、前述した四つのポイントを押さえた猫専用物件については、書籍「一芸物件」でさらに詳しく紹介していますので、読んでみてくださいね。