主演俳優さんがサービス精神旺盛なやさしい人柄だったこともあって、怒っていなかった、楽しんでいた、ということでなんとか見逃してもらえることになったようです。
世界じゅうにファンがいるからこそ、コンプラには特に厳しいと言われるその会社。ロケが(怒られたりしながら)終わっても、今度は素材を編集した動画のチェックがありまして、その動画の中には「禁止」と言われていたことも入っています。
ただ、僕たちとしては面白いからなんとか見逃してほしい。そんな願いを秘めながら、最終的に仕上がった「エガちゃんねる」の動画を、公開前の事前チェックで某社の責任者に出したところ、社内の裏側も取材の裏側も見せすぎていて本来であればコンプライアンス的に絶対アウトですが……動画が面白すぎるので特例でOKにします、という主旨の連絡を頂きました。
このフィードバックをもらった時は嬉しかったですね。世界一厳しいと言われている某社のコンプラにお笑いが勝った、と感慨深かったですし、某社の懐の深さにもあらためて感服です。
そして、肝心の映画の全世界累計興行収入は、絶好調でした。「エガちゃんねる」がその一助になっていたのだとしたら、それもまた嬉しいことです。
代理店がいたら絶対無理
“熱きあたおか”の正体
この動画が無事に日の目を見た理由として、代理店と呼ばれるいわゆる中間業社がおらず、某社と直接やりとりができたことも大きな要因でした。
世界的な企業である某社ですから、当然、取引関係の代理店は何社もあります。でも、そのあたおか社員はその「当たり前」を選択せず、直接我々に連絡を入れてくれました。僕は、どうして代理店を挟まなかったのか聞いてみました。
すると、あたおかとして「エガちゃんねる」らしくないことはしてほしくなかったけれど、代理店が入るとうまくまとまらないと思ったから、という意味の回答が返ってきました。