そもそも株価はなぜ上下に動く？株を買いたい人が増えるタイミングを解説【株の学校 第2回：その1】

これまで、株を買いたい人が増えるとか減るという話をしてきましたが、次はそもそも株を買いたいと思う理由は何なのか、考えてみましょう。

はい、まさにその“先取りサイン”みたいなのが1番の「流行っている」です。その企業が提供している商品やサービスを使う人が多いほど、やはり業績は良くなります。

そうです、「流行っている」がスタートなのです。ですから、皆さんも日常生活の中で、今世の中で何が流行っているかというのを意識して、アンテナを高くして過ごすと、もしかすると良い企業を他の人よりも早く見つけられるかもしれません。

ここからは、「株を買いたい理由」の1つ目から4つ目までを、順に具体的に見ていきます。

1つ目の「流行っている」の例は、野球の球団としても有名なディー・エヌ・エーです。2024年10月にスマートフォン向けポケモンカードゲーム「Pokemon Trading Card Game Pocket」をリリースしました。

はい、12月中旬くらいまでに累計6000万ダウンロードを突破しました。

こうした発表などもあったので、世間でもディー・エヌ・エーの業績への期待が膨らみ、ポケポケのリリース直後から株価はどんどん上がりました。

ゲームでいうと、ダウンロード数のランキングなどに注目しておくのがいいですね。ポケポケも1位になって、同時に株価が上がっていく現象が見られました。

上のスライドの上部は、すでに先ほども出ていましたが「株価チャート」といって株価の推移を表したもの。これはアドバンテストという半導体検査装置メーカーの株価推移です。

下部はアドバンテストの業績の推移をグラフで表しています。

はい、その上で、ここで注目してもらいたいのは、「株価は業績におおむね連動する」という投資の大原則の1つです。短期的に見た場合は株価は業績と関係なく動く場面もありますが、長期的には株価は業績と連動します。

次は3つ目の「配当が増加」です。こちらはハイデイ日高の株価チャートです。

同じくです。このハイデイ日高が2025年1月に「配当を増やします」と発表しました。するとその直後に株価は一気に跳ね上がりました。

ちなみに株価チャートの下のほうに、水色の小さい棒グラフがあります。これは「出来高」といって、その株がどれだけの量を取引されたかを表しています。このチャートでは棒1本が1日あたりの取引量です。

それを見ると、取引量も一気に増えているのが見て取れます。

最後に4つ目の「株主優待を新設」の具体例として、エアークローゼットを挙げました。

そうです、2024年11月に、そのレンタルサービスの1カ月分の無料クーポンを株主優待として開始すると発表しました。するとこの優待新設をきっかけに、出来高が急激に増えて、株価もグッと上昇しました。