「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…!」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

出世する人は「怒ったフリ」をする
突然ですが、みなさんは職場で怒ることがありますか? 職場にいると不満なことがあったり、上司から理不尽な指示を受けたりなど、怒りたくなるときもたくさんあると思います。ただ、実際に職場で怒りをあらわにするシーンは多くはないのではないかと思います。
実は、職場で出世する人は、時々怒りを表明します。これは感情的になって怒っているのではなく、怒りをうまく活用して、出世に役立てているのです。
今回は意外なその理由について紹介していきましょう。
怒りはうまく使えば「仕事を断れる」
皆さんは職場で上司や同僚から仕事を振られることがあると思います。中には「これやっといて」のような雑な仕事の振られ方や、誰にでもできるような雑用を振られてしまうこともあるでしょう。
職場で出世する人は、こういった時にきちんと怒りを表明します。具体的には、少し声を荒げるようにして、「どうしてこの仕事を自分がやらなければいけないのか」の理由を説明してもらうようにするのです。
これは一見リスクに思えるかもしれませんが、意外な目的があります。それは、「自分に雑用をさせるためには、それなりの理由がないといけない」ことを周囲にアピールするためです。
もちろんむやみやたらに使えばいいというものではありません。しかし、「その雑用をしたところで、あなたの評価が本当に上がるとは限らない」場合においては、このように積極的に仕事を断る姿勢を見せることも重要です。「便利屋」のように舐められてしまっては、あなたの仕事のパフォーマンスは上がらず、評価も下がってしまいますから。
このように職場で出世する人は、怒りをうまく使って自分の仕事量をコントロールしています。少しハイレベルなテクニックですが、できるようになっておくと余計なノイズから解放されると思います。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)