片付けをすると勉強できない時間ができてしまい、それは単に時間の浪費というだけでなく、大きなデメリットを生み出してしまいます。

 そもそも勉強をすること自体が1つのハードルです。やりたくないことをやらなければならないという意味で、それを乗り越えて勉強を始めるだけでも、ある程度の踏ん切りをつけないといけません。

 それなのに、勉強の前に机の上を片付けるという行為があると、2つのハードルが生じます。そうなると勉強という行為が「やりたくない片付けをやって、それからやりたくない勉強をやる」という二重のハードルによって遠のきますし、人間が1日に集中できる時間には限界がありますから、勉強の前に片付けで集中力を使ってしまうのは、とてももったいないのです。

 断言しますが、受験勉強において机の上は汚くても構いません。実際、私も机が汚かったので、勉強しようとしたときに「机の上が散らかってるから片付けてから勉強を始めようかな」と思うことはありました。

 しかし、そういうときは、机の上の物をサッと横にどけて、最低限のスペースだけつくったら勉強を始めてしまっていました。

 一般的なイメージだと「東大に入るくらい勉強ができる人は、日頃から机の上をきれいに整理整頓しているのだろう」と思われやすいですが、整理整頓された机でないと成績が伸びないなんてことはありません。

 もちろん全員がそうではありませんが、むしろ、いつも机の上がきれいに整理整頓されている人のほうが、勉強をサボりがちになっている可能性もあるかもしれないので、ぜひ日頃の行動を振り返ってみてください。

机の上を整えるときは
「勉強のしやすさ」を重視

 勉強がしやすい環境という意味では、机の上の整理整頓にこだわらないほうが勉強しやすくなるという捉え方もできます。