「あの人は結婚して子どももいるのに、なんで自分はひとりなんだろう……」「SNSで人の幸せを見るのがしんどい……」「同期は出世したのに自分は……」。
あなたも、「誰か」と自分を比べてつらい気持ちを抱えたことはありませんか。現在、心理カウンセラー・イメージコンサルタントとして大勢のクライアントを持ち活躍する瀧本紗代氏も、かつては「他人と自分を比べて」どん底で病にもなった経験があると言います。では、瀧本氏はどのようにして「比べる思考」を手放し前向きな人生を歩めるようになったのでしょうか。本記事では、その方法を紹介した瀧本氏の著書『「あの人」と「わたし」を比べない練習』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋、編集してお届けします。

「結婚したい」と言い続ける人と、本当に結婚する人の決定的な違いPhoto: Adobe Stock

「結婚したい」が口グセの女性の本音

私のクライアントさんで、「結婚したい」が口グセの方がいらっしゃいました。

せっかくご相談してくださっているのだから、私もなんとかサポートをしたい。でも、なかなか現実が変わらずにいたある日、私は「結婚したら得られるメリットとデメリットを書き出してみませんか」と提案しました。

すると、その方の場合、結婚するメリットは「親を安心させられる」「世間体が保たれる」などの、他人軸ばかり。

そしてデメリットとして「家に人がいたら気を遣う」「気軽に旅行に行けない」「人のために料理を作りたくない」などの本音がドンドン出てきて、最終的に、デメリットのほうが圧倒的に上回り、本当は「結婚したくなかった」とわかったのです。

心の中に、メリットよりデメリットが多く潜んでいると、脳はデメリットを避けることを“望み”ととらえて、叶えようとします。

私は、目安として「3年以上叶っていない願い」は、本当の願いかどうか振り返ってみたほうがいいと考えています

3年経っても叶わない願いには、「世間の常識や環境などから生まれた思い込み」を願いと勘違いしていて、心の底から願っていないことが多いからです

心から望む願いであれば、人はその願いを叶えるために自然に行動しようと思いますし、動き始めれば、現実はドンドン変わっていきます。

あなたの夢は、他人に影響されたものではないですか? 世間の常識に引きずられたものではないでしょうか?

夢がなかなか叶わない場合、一度、立ち止まってみてください。

ネガティブな思い込みを解消する

ただし、先の女性は、デメリットが上回っていても「結婚したい」とおっしゃいました。

もしそうであれば、今の自分が持つ、結婚に対するネガティブな思い込みを解消していく必要があります。

たとえば、「家に人がいたら気を遣う」であれば、夫婦それぞれが自分の部屋を持てばいいとか、「気軽に旅行に行けない」であれば、二人で旅行に行く楽しみを見つけるなど、ひとつずつ今あるネガティブな思い込みをプラスに転換していきます。

ネガティブな思い込みが解消していけば、脳の抵抗がなくなり、夢の実現のために、行動に移していけるようになるのです