大学時代からアニメや声優が好きな“典型的なモテないオタクの理系男子”が、入社した会社でボーナスを貯めた300万円を元手に株式投資をスタート。元手300万円を2年で10倍の3000万円に増やした。その3000万円を1年で5000万円に増やした。結局、しっかりとリスク管理をしながらわずか5年で働きながら資産1億円を突破! その間、月々の給料は日々の生活費やアニメグッズ、声優の推し活に使い、株式投資への資金追加はまったくのゼロ。それでも現在までに、資産3億円超に増やしている。さらに資産を拡大中だ。ズブの素人でも一つずつ階段をのぼりながら、比較的短期間でお金の不安を解消する投資法を初の著書『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』で徹底指南!

【理系男子の株式投資】個別株ビギナーも必見!「新高値ブレイク投資」実践法Photo: Adobe Stock

増収増益を続けるジンズに注目

私が選んだのは、増収増益で売上高も利益も右肩上がりのジェイアイエヌ(現・ジンズホールディングス:3046=以下、ジンズ)でした。

ジンズは2001年、福岡に開店した激安メガネ店からスタートしました。手ごろな価格が消費者にうけ、わずか5年後に大阪証券取引所のヘラクレス(現・東証グロース)に上場。

しかし、競合他社の新規参入や2008年秋に起こったリーマン・ショックの影響で、株価は下落し、2009年12月には1株39円まで落ち込みました。

ビジョンの転換が復活のきっかけに

しかし、そこから劇的な復活を遂げるのです。 田中仁(ひとし)CEO(最高経営責任者)は、ファーストリテイリング(ユニクロ)の柳井正社長との対談で、「これまで安いメガネを販売してきたものの、そこにビジョンが欠けていた」と気づかされたそうで、この点を見直すことがブレイクスルーをもたらしました。

田中CEOは、「安いメガネを提供する」だけでなく「メガネをかけるすべての人によく見える、よく魅せるメガネを市場最低・最適価格にて新機能、新デザインを継続的に提供する」 というビジョンを掲げました。

株価の急回復と新高値ブレイク

この方針に従って、追加料金0円の料金体系や、従来の3分の1ほどの重さしかない「エアフレーム」シリーズを展開。2011年にはパソコンやスマホなどから出るブルーライトをカットできるメガネを売り出して、これが見事にヒットしました。

その結果、株価が急回復して同年10月には1株600円台まで上昇し、過去2年の上場来高値を更新。翌11月には1株800円台、翌年3月には1株1200円台と株価が上昇していきました。

このタイミングで、私は「新高値ブレイク投資」を実践したのです。

【まとめ】なぜジンズ(JINS)を選んだのか?

売上・利益が右肩上がりだったから
→ 増収増益基調にあり、業績が安定して成長していた。

激安メガネ店から上場企業へ成長していたから
→ わずか5年で大阪証券取引所のヘラクレス市場(現・東証グロース)に上場していた実績。

リーマン・ショック後の株価低迷から復活の兆しが見えたから
→ 株価は2009年12月に39円まで下落したが、復活の可能性が見えていた。

経営トップがビジョンを刷新したから
→ 田中CEOが「安さだけ」から「よく見え、よく魅せるメガネを最適価格で提供」という明確なビジョンを打ち出した。

新たな商品・サービス展開が成功していたから
→ 「追加料金0円」や「エアフレーム」シリーズ、ブルーライトカットメガネのヒットにより業績改善が加速していた。

株価が新高値ブレイクを起こしていたから
→ 2011年に株価が上昇し、過去2年の上場来高値を更新、さらに順調に株価が上昇していた。

新高値ブレイク投資の理論に合致していたから
→ 成長性、業績、株価の動きが「新高値ブレイク投資」の条件にぴったり当てはまっていた。

※本稿は『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。