「ここなら平等に評価される」
ランキング上位企業で働く若手の声

 まずは、25~30歳までの「若手層」に属する男女を対象に、待遇面の満足度スコアを比較し、男女間の差が小さい企業を分析した。男女いずれかに偏ることなく、スコアの差(絶対値)が小さい企業を上位にランキングしている。

 1位はシステム開発を手がける伊藤忠テクノソリューションズ、2位はKPMGコンサルティング、3位はアクセンチュアとなり、上位にはコンサルティング業界の企業が続いた。

 ランキング全体を見ると、最も多くランクインしたのはメーカー企業で、12社が名を連ねている。また、IT・インターネット業界および総合商社は、それぞれ4社がランクインしており、一定の存在感を示している。

 実際に投稿されたクチコミを見てみよう(原文ママ)。

「男女で何か待遇や人当たりが異なるということはないため、『女性だから」という理由で働きやすさや働きづらさを感じたことはあまりない」(SE、女性、伊藤忠テクノソリューションズ)

「女性だからどうとかみたいなのは特に感じずフラット。ただこの会社に限らず、男女問わず心身ともに強い人が上に上がっていく」(SE、女性、伊藤忠テクノソリューションズ)

「良い意味で、実力さえあれば男性のように働ける環境は整っている」(コンサルタント、女性、KPMG コンサルティング)

「評価、待遇給与面全てにおいて男女平等だが、女性だからという優遇はなく、男性と対等にやっていく必要がある。男性と対等にむしろ負けないようにやっていく必要があり、それが合う女性は良いが、女性だからと言って優遇されることはない」(MR、女性、アストラゼネカ)

「新卒採用で入社した社員は基本同じポジションからスタート。多少ボーナスで結果が反映されるようになったが基本的には似たような年収になる」(営業、男性、三菱商事)

 ランクインした企業に勤務する若手社員のクチコミからは、「男女を問わずガツガツと働ける環境である」「若手のうちは同期と給与に差が生じない」といった声が寄せられている。

「中堅層」(31~49歳)に比べ、ライフステージの変化がまだ少ない若手層にとっては、年功序列的な横並びの昇給制度が、結果として自然発生的なフラットさやギャップの少なさにつながっていると感じられるようだ。

「子育て優先」も「バリバリ昇進」も
両立できる職場の特徴は?

 次に、キャリアステージの変化による影響を確認するため、年代が異なっても男女間のスコア差が小さい企業を分析した。