「『IF-THENプランニング』とは、特定の条件が満たされたときに実行する方法を事前に決定することによる目標達成の方法です。午前中は創造的な仕事に向いているので、私の場合は、ランチの後と終業の間際にメールチェックをすると決めています。タイミングは1日に2回ですが、遅くとも24時間以内に返信をすると考えれば、それで十分です」

 メールチェックの時間帯を自分で決めておくと、頻繁にメールのやりとりをする相手は『大体何時くらいに返信する人だ』と認識してくれるため、早めの返信を期待されることも少なくなる。返信を待つ側の心の負担も軽くなるだろう。

来た順に返信するか
優先順位をつけるか

 件数が多いメールを処理する場合の方法論として、来た順に返すべきか、優先順位をつけて対応すべきかという大きく2つに分かれる。来た順に返すとスムーズに進められるものの、緊急で確認が必要なメールの対応が後回しになるリスクもある。一方で、優先順位をつければ急ぎの連絡を見逃すことはないが、優先順位が低く後回しにしたメールの「二度読み」が発生してしまい、これも効率的とは言えない。

 そこで北村氏が取り入れている手法が、『マニャーナの法則』だ。

「『マニャーナの法則』とは、“今日発生した仕事は明日やる”ことを原則とする仕事効率化のメソッドです。私は、メールをデフォルトの『受信フォルダ』とは別に用意した『処理フォルダ』の2つのフォルダにメールを分けて管理しています。具体的には、前日までに届いた『1日分のメール』を一度処理フォルダに入れ、来た順に処理。そして今日は処理フォルダのメールにだけ返事をし、今日届いたメールには返事をしないようにしています」

 こうすることで、その日に対応すべきメールの量が決まっているので、次々と届くメールに振り回されることもない。ただ、内容によっては緊急を要するものもあり、“今日来たメールに返信しない”というルールを守るのは現実的ではない場合もあるだろう。