
業務の中で一定の時間を占める「メール処理」。山積みのメールに追われて、本来やるべき仕事になかなか手をつけられないという人は多いだろう。タスク管理のスペシャリストに、メールに振り回されない仕事術について聞いた。(清談社 須賀小夜子)
メールが多い人ほど
残業時間が長い傾向
コロナ禍を経てテレワークが定着し、メールを送受信する件数は近年増加傾向にある。特に、職位別では「部長クラス」の送受信数は共に最多であり、しかも、メールの送受信数が多い人ほど残業時間が長い傾向が明らかになっている。
毎日100件以上のメールを受け取っているAさん(都内在住・会社員)は、日によっては業務時間の大半をメール対応に費やし、本来やるべき仕事が後回しになってしまうことに悩んでいる。
「締め切り直前の急ぎの作業をしているうちに未処理のメールが溜まっていき、その結果として、また山積みのメールに追われるという悪循環に陥りがちです。その一方で、仕事ができる人は多くの業務を抱えているはずなのに返信が早いというイメージがあり、なるべく早めの返信を心がけています」
あくまで情報伝達のツールであるメールの管理に追われ、仕事で成果を出すこともままならないようでは本末転倒。
そこで大量のメールに振り回されないコツを、『「いつも時間がない人」のためのタスク管理の結論』(総合法令出版)の著者である北村拓也氏に聞いた。