お金のない若者にとって
教習費用が大きな負担に?
筆者が思うに、免許を取りやすくしたいなら、教習所で学科教習を受けないと卒業できない制度を見直すべきではないでしょうか。学科教習分の費用を教習所に払うのは大きな負担です。特に、法規などは教習所で習う必要はなく、試験に合格できれば問題ありません。クルマの操作や応急処置など、学科といえども実技が伴うものは教習内容に含まれるべきだと思いますが、26時間もの学科教習が義務付けられているのは時代に合っていないと思います。
そもそも、何十万円もする教習費用が今の若者(とその親御さん)にとって大きな負担になっているのかもしれません。大学へ行くのも奨学金利用者が昔に比べてずいぶん増えていると聞きます。
その他にも、26年4月からは中型車・準中型車・中型バス2種に、27年4月からは大型車に、27年10月からは大型バス2種にもAT限定免許が導入されます。こちらは主に、物流分野の人材確保が目的です。これまで物流業界では車両コストが高いAT車よりもMT車が多用されてきましたが、近年は車両コストを気にするよりも、運転手の確保がとにかく大事だと、切り替えているようです。
なお、カリキュラム変更は義務ではないので、今後も旧来の方式を続ける教習所も存在します。筆者が調べたところ例えば広島県のある教習所では、旧方式のMT教習を継続しています。新方式では実技講習が31時間のAT教習と4時間のMT教習の計35時間が必要ですが、旧方式だと30時間のMT教習と4時間のAT教習で、教習時間は1時間短くて済みます。
免許取得後、MT車をしっかり乗りたい人は、このようなカリキュラムを採用している教習所を探すのがいいでしょう。