シイタケや鮭を食べても追いつかない
実はビタミンDは「ホルモン」?

「日本人の98%は足りてない」と報道された際、メディアはこぞって「ビタミンDが豊富なシイタケや鮭を頑張って食べましょう」と推奨したが、浦島氏は「あまりにも非効率。極端な話、日光にさえ十分あたっていれば、それらの食材をわざわざ摂る必要はありません」と否定する。
それはもっともな話で、1日に必要なビタミンDは、夏季(7月の12時)なら、顔と手の甲を5分~8分程度日に当てれば合成できる。ただし冬季(12月の12時)は地域差が大きく、沖縄は10分ちょっと、関東は40分、北海道では140分近くかかるという。
冬の北海道は別として、関東から沖縄までは、特に食物に頼らなくても大丈夫そうだ。しかしそれは、子どもや男性の話。「紫外線は美容の敵」が常識となっている昨今、年間通して肌を一切日光に当てない女性は少なくない。
しかも、最も効率よく摂取できると言われる干し椎茸でも、最低限必要とされる目安量(9μg/1日)(※)を摂るには、毎日2分の1袋(50g程度)を食べなくてはならない。鮭の切り身なら1枚で足りるが、いずれにせよ、あまりにも選択肢が少なく、長続きするとは思えないのだがどうだろう。