比較的受験者数の多いその他の「帰国生入試」
図1から図3に載せたものも含め、比較的受験者数の多い入試回(2025年度の受験者数・実倍率)をいくつか見ておこう。
共学校では、千葉私立御三家である12月1日の東邦大学付属東邦[帰国生(英語選択型)](66人・1.9倍)がまず挙げられる。図2と図3にある12月8日の市川、1月20日の渋谷教育学園幕張(渋幕)と共に受験生を集めている。渋幕の一般入試は1月22日であり、英語の筆記試験やリスニング、エッセイと面接があるこちらの入試が先行している。千葉では受験要件の厳格化はないので、いままで通り英語の得意な受験生には一月に二度の渋幕受験チャンスがある。
東京の共学校では、11月20日の文化学園大学杉並[国内帰国生1回](77人・1.2倍)が受験者数を23年度入試よりも増やしている。11月23日は、サレジアン国際学園世田谷[帰国生1回(インターナショナル・アドバンスト)](96人・2倍)も23年度より受験者数が2倍増と好調であり、開智日本橋学園[1回帰国生](56人・1.7倍)がそれに次ぐ。11月24日のサレジアン国際学園[帰国生1回(Advanced)](70人・1.2倍)も含め、いずれも実倍率が2倍以下となっている。神奈川では、12月3日に新設された青山学院横浜英和[帰国生選抜1回](57人・2.4倍)と12月23日の神奈川大学附属[帰国生](56人・1.6倍)が挙げられる。
女子校では、最多の受験生を集めている山脇学園については先述したが、難関・上位校受験生が集まる洗足学園や頌栄女子学院、入りやすい大妻中野が図1と図2に載っている。他に、12月10日の大妻[海外帰国生](50人・1.4倍)や12月1日の東京女学館[国際学級帰国生](59人・1.4倍)、田園調布学園[帰国生](42人・1.1倍)が目立つ。2月1日には共立女子[海外帰国生](65人・1.5倍)もある。
男子校では、最難関の聖光学院や海城、それに次ぐ攻玉社や東京都市大学付属という人気入試回が図3に載っている。他には、11月23日の佼成学園[帰国生1回](40人・1.1倍)と12月3日の立教池袋[帰国児童](79人・2.5倍)が挙げられる。
次回は、帰国生入試以外の英語入試について見ていきたい。