
「今回の台本を手にしたときも
うれしくて泣けてきました」
戸田恵子のコメントはこちら。
「TVアニメの『それいけ!アンパンマン』スタート時、初回の台本を読んでアンパンマンのセリフに涙しました。同様に、今回の台本を手にしたときもうれしくて泣けてきました。こんなにも立派な正義のセリフをいただいて、とても幸せに思います。全国のアンパンマンファンの皆さん、天国のやなせ先生にも喜んでいただけるよう、ハチキン薪鉄子! 精一杯、頑張ります!」
戸田恵子は、アンパンマンやガンダムのマチルダさんなどが有名で、声優のイメージも強いが、俳優としても三谷幸喜の舞台などで活躍。NHK名古屋放送児童劇団を経て、デビュー作はNHKのドラマ『中学生群像』だった。朝ドラこと連続テレビ小説も『チョッちゃん』『ちゅらさん』『純情きらり』『まれ』『なつぞら』と多く出演している。
戸田恵子の登場で、物語が新たな方向に動き出しそうだ。薪鉄子は『アンパンマン』のてっかのマキちゃんをもじった名前。マキちゃんはアンパンマンの公式サイトによると「たんきだけど、とても つよい おんなのこ。こまっている ひとを たすけずには いられない せいぎの みかた。ドキンちゃんが でしいりしたことも ある」とある。
「ドキンちゃんが弟子入りしたこともある」という一文が気にかかる。やなせたかしの妻・暢はドキンちゃんをモデルにしたと言われているからだ。その暢は、取材がきっかけで、高知出身の政治家の秘書になる。のぶもこれから転職し、キャリアアップしていくのだろうか。
高知では、蘭子(河合優実)とメイコ(原菜乃華)が、のぶの子どものころの夢がかなったと感慨無量になっていた。幼い頃、「山超えて海超えて銀座に行ってみたい」と言っていたのぶ。正確には「四国の山越えて海越えてずっとずっと遠くの銀座という町に行って……」「パン屋さんでほっぺが落っこちそうなパンを買うておなかいっぱいたべるがやき」と幼い頃に言っていた(第2回)。
「強う思い続けたら夢がかなうがや」とメイコはのぶから勇気をもらうが、あの頃ののぶの夢は美味しいパンを食べたいというたわいない夢だったのだが、まあいい。戦後、それぞれのキャリアアップの夢が広がっていく。支えになるのは諦めない強い思いだ。