早慶が軸も
個性はそれぞれ
3メガバンクの「採用大学」ランキングを見ると、三菱UFJ銀行は1位が慶應大、2位が早稲田大、3位が中央大、みずほFGは1位が早稲田大、2位が慶應大、3位が明治大、三井住友銀行は1位が慶應大、2位が早稲田大、3位が大阪大だった。
全体を見ると、3メガバンクに共通する構造と、それぞれの戦略の違いが明確に表れている。
まず目を引くのは、前年に引き続き早慶の強さだ。
三菱UFJ銀行では慶應大95人、早稲田大88人。みずほFGでは早稲田大115人、慶應大112人と100人を超える規模になっている。三井住友銀行でも慶應大65人、早稲田大64人と、いずれもトップ2は早慶が占める。3メガバンクにとって、早慶が重要な人材供給源になっていることは間違いない。
学生数の多さに加え、OB・OGネットワークや首都圏に立地していることなど、さまざまな要素が重なった結果だろう。
三菱UFJ銀行のランキングでは、早慶に続く顔ぶれに難関国立大学が多いのが特徴だ。
京都大(28人)、一橋大(21人)、神戸大(21人)、大阪大(19人)、東京大(18人)といった大学が上位10校に入っている。中央大(29人)や明治大(27人)、立教大(21人)といった私大勢もいるが、全体としては国立上位校の存在感が比較的強い。
三菱UFJは海外展開や大企業向けビジネス、投資銀行業務なども幅広く手がける総合金融グループだ。そうした事業領域の広さを考えると、多様なバックグラウンドを持つ人材をバランスよく採用している様子がうかがえる。
一方で、みずほFGは私立大学の比重が高い。
早慶に続き、明治大(59人)、同志社大(55人)、青山学院大(42人)、法政大(41人)、立教大(34人)、学習院大(32人)、中央大(32人)、上智大(30人)と、MARCHを中心に有名私大がずらりと並ぶ。トップ10に旧帝大が入っていない点も特徴的だ。
みずほは3メガバンクの中でも採用規模が大きく、国内の法人営業やリテール部門を幅広く担っている。多くの現場を支えるために、首都圏や関西圏の私大から厚く採用している構図が見えてくる。
三井住友銀行は、早慶に加えて関西の大学の存在感が目立つ。
大阪大(31人)、神戸大(25人)、京都大(21人)、関西学院大(22人)、同志社大(16人)などが上位に入り、関西の難関校がしっかり顔をそろえている。立教大(22人)、法政大(18人)といった首都圏私大も含まれ、全体としてはバランスの取れた構成だ。
住友銀行(大阪)と三井銀行(東京)をルーツに持つ歴史を考えると、関西との結び付きが今も一定程度反映されていると見ることもできる。
総じて、3メガバンクが共通の基盤を持ちながらも、それぞれ少しずつ異なる人材像を描いていることを示している。早慶の強さは変わらないが、その下の構成を見ると、それぞれの個性がよりはっきりと浮かび上がってくる。
*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。
医科・歯科の単科大等を除く全国765大学に2025年春の就職状況を調査。568大学から得た回答を基にランキングを作成した。上位10位以内の大学を掲載。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学により、一部の学部・研究科、大学院修了者を含まない場合がある。東京大は「東京大学新聞」、京都大は「京都大学新聞」より集計(調査/大学通信)









