鉄道会社の給料ランキング【主要19社】10位京阪HD、9位JR東、8位近鉄GHD…3年間で130万円増を達成し「3強入り」した企業とは?Photo:PIXTA

インバウンド需要の拡大などを背景に、近年は増収傾向にある鉄道業界。各社が本業にとどまらず、不動産事業や金融事業で新たな収益源の確保を模索する中、待遇にはどのような差が生じているのだろうか。特集『26年 給料ランキング』の本稿では、主要19社の最新の給料ランキングを一挙紹介する。(ダイヤモンド編集部 大川哲拓)

各社が不動産や金融事業に注力
鉄道大手19社の給料ランキング

 拡大するインバウンド需要などを追い風に、増収傾向が続く鉄道業界。一方で、乗客数はコロナ禍前の水準には戻り切っていない。人口減少に伴う内需縮小への危機感を背景に、鉄道各社は本業の収益だけに頼らない「非鉄道事業」への注力を一層強めている。

 中でも、各社が新たな成長ドライバーに据えているのが不動産事業や金融事業だ。

 不動産事業では、東日本旅客鉄道(JR東日本)が2025年12月に総合商社の伊藤忠商事と異例の戦略的提携を発表。両社の不動産子会社を統合し、JR東が60%、伊藤忠が40%を出資する新会社を26年10月に設立する。

 JR東の不動産事業は、これまで駅前のオフィスや商業施設、ホテルなどの賃貸ビジネスが中心だった。今後は分譲マンションの開発ノウハウを有する伊藤忠と連携し、社宅跡地など遊休地の開発を加速させる。不動産の付加価値を高めて売却し、その収益を次の開発に充てる「回転型ビジネス」を本格的に展開する方針だ。

 また、西武ホールディングス(HD)も不動産回転型ビジネスへの転換を加速。25年2月に「東京ガーデンテラス紀尾井町」を約4000億円で売却した。西武HDは「本社のダイヤゲート池袋などを含め、グループが保有する全ての物件を流動化の検討対象とし、含み益の顕在化を進める」と宣言している。

 金融事業では近年、鉄道各社が銀行とタッグを組み、独自のデジタル金融サービスを展開する動きが加速している。

 その皮切りとなったのが、京王電鉄が住信SBIネット銀行と23年9月に始めた「京王NEOBANK」だ。JR東も楽天銀行と組み、24年5月に「JRE BANK」を開始。いずれも、金融機関が外部企業に銀行機能を提供するBaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)を活用したもので、利用状況に応じた運賃の割引など鉄道事業者ならではの特典が人気を集めている。

 今年に入ってからは、こうした動きが関西にも拡大。阪急阪神HDが2月に関西の有力地銀である池田泉州銀行との提携を発表。西日本旅客鉄道(JR西日本)は5月、りそなHDと資本業務提携を締結し、りそなHD傘下の関西みらい銀行の株式20%を取得することを明らかにした。さらに、7月1日には近鉄グループHDが三菱UFJ銀行と業務提携を結び、27年3月に個人向け銀行サービスを始めると発表している。

 このように他業種との連携も進む中、各社の給与水準はどのように変化しているのか。ダイヤモンド編集部では主要19社の有価証券報告書を基に平均年間給与を集計。次ページでは、そのランキングを一挙公開するとともに、過去3年間で約130万円増やして「トップ3入り」を果たした企業の実名も明らかにする。