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2026年の電力業界は、中部電力の不祥事や東京電力ホールディングスの資本提携交渉の難航など、大手電力会社の苦境が目立つ年になっている。そんな中、原子力発電所の安定稼働により“優等生”となっていた関西電力までもが、使用済み燃料の貯蔵逼迫により正念場を迎えている。核燃料サイクルの停滞により時間稼ぎの対策も限界を迎える中、関電が電気事業連合会トップの座を熱望した裏事情とは何か。長期連載『エネルギー動乱』内の特集『東電分解』の#8では、関電ににじむ焦りと浮上する救済策の真相を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 鈴木文也)
関電の業績好調を支える原発事業の裏側で
忍び寄る使用済み燃料プール限界の足音
「中3社」。電力業界のビッグ3である東京電力ホールディングス(HD)、関西電力、中部電力を指す通称だが、その求心力は大きく揺らいでいる。
東電HDは福島第一原子力発電所の事故以降に実質国有化され、中部電は浜岡原発3、4号機の基準地震動データ不正の責任を取り林欣吾社長と勝野哲会長が引責辞任したばかりだ。その中で、関電だけは異彩を放っている。
下図が2011年度以降の関電の業績推移と25年度の電源構成だ。
関電は東日本大震災直後から売上高は3兆円前後をキープ。11~14年度の経常損益は、震災の影響で停止した原発の不足分を補う火力発電の燃料費が負担となり赤字となっていたが、以降は22年度を除き黒字を保っている。
安定した業績の下支えとなっているのが原発の存在だ。関電は福井県内に三つの原発施設を保有。16年に高浜原発3号機が運転再開すると、運転終了した原発を除く全てが23年までに再稼働。25年度の電源構成のうち半分近くは原発が占めている。同年には美浜原発の敷地内に次世代型革新炉を新設するための地質調査に着手し、原発事業を展開する速度は国内でも随一だ。
原発再稼働の遅れによるしわ寄せが電力供給に影響を与えている中では“優等生”の関電だが、その事業方針は原発の使用済み燃料の処分が遅滞している日本において、リスクとの表裏一体でもある。
次ページでは、好調を維持する裏でにじむ関電の焦りと、救済策とも取れる電力業界の動きを明らかにする。








