和田裕美さんは営業を始めたばかりの頃、ポジティブ・シンキングを実践しようとしても、どうしてもネガティブなことを考えてしまい、うまくいかなかったという。そこで、ネガティブな面を受け入れて、そのなかから「よいこと」を探して切り替えることにしたところ、決断が速くなり行動力がつき、すべてがよい方向に動きだした。和田さんの「陽転思考」と、陽転思考を実践しようとする「陽転わくわく読書会」メンバーの手帳術を紹介する。

「陽転思考」で人生が好転する

『和田裕美の営業手帳』の巻末に、「陽転思考十ヶ条」というページがあるのをご存じでしょうか?

第一条  すばらしいライバルを作ろう
第二条  わからないことがあったら、その場で聞こう
第三条  お互いに長所をほめ合おう
第四条  ネガトークする人を陽転させよう
第五条  お互いに元気よく挨拶をしよう
第六条  明るい笑顔を忘れないようにしよう
第七条  新しい仲間を大切にしよう
第八条  仕事に対してポジティブな話をしよう
第九条  成功の実例を多くの人に知らせよう
第十条  一期一会の大切さをもう一度語り合おう

 この「陽転思考十ヶ条」は、私がフルコミッションの営業職だったころ、毎朝みんなで唱和していた言葉です。でも、アメリカに本社がある会社でしたから、考え方はアメリカ流のポジティブ・シンキングでした。ポジティブ・シンキングとは、簡単に言えば、ネガティブなことを考えると実際にネガティブなことが起こってしまうので考えてはいけない、つねにポジティブな考えを口に出して言ってネガティブな考えを打ち消しなさい、というものです。