世界中で大きな反響を呼んでいる「ワーク」。4つの質問と「置き換え」というシンプルなステップでありながら、ストレスや苦しみから劇的といえるほどの解放をもたらす。この「ワーク」を開発したバイロン・ケイティが、8月24日、アメリカと日本の会場を結ぶネット中継により、セッションを行った。その中から、上司に対して怒りを感じていた、ある男性についての事例を紹介する。実際にどのようなやりとりがなされるか、知っていただけるだろう。
「ワーク」とはどのようなものか?
バイロン・ケイティの「ワーク」は、ワークシートを使って、ストレスや苦しみを生み出している自分の考えを抽出し、それに対し、4つの質問と「置き換え」という方法を通じて、「探求」していくものです。それは、「私たちが特定の考えを信じ、執着する時、ストレスに陥り、苦しむ」という基本的な考えに基づいています(ワークシートは『新しい自分に目覚める4つの質問』のp.286-289またはwww.thework.com/nihongoを参照)。
ワークは、自分が信じ込んでいる考えを解きほぐしていくことで、考えの幅が広がり、新しい可能性や問題解決のヒントが見えてきます。そして、自分が「被害者」ではなく、主体的に問題に取り組み、可能性を広げていけることを実感できます。
ただしワークは、自分の考えを変えるためのものではありません。「こうあるべき」考えを無理に自己納得するためのものでもありませんし、相手の考えを受け入れたり、相手を許すためのものでもありません。「探求」する中で、自分にとって真実味のある答えを、自分の中に見出すことができます。自分自身の答えを見つけた時、とても納得がいき、自分らしい感じがします。そして頭がクリアで心が穏やかになり、エネルギーが湧いてきます。ワークは何よりも、自分自身のためのものなのです。