TOYO TIRES ターンパイク、大観山ビューラウンジ前に並んだ新型「アクセラ」。昨年10月の「アテンザ」試乗会とそっくりの光景だ Photo by Kenji Momota

「アテンザ」との共通点、
「アテンザ」との違い

 マツダが、またやった――。

 2012年10月の「アテンザ」プロトタイプ試乗会と同様、TOYO TIRES ターンパイク(神奈川県・箱根小田原本線)を全面的に貸り切った。

 今回持ち込まれたプロトタイプは、今年後半に日本発売予定の「アクセラ」の5ドアハッチバック、商品名「アクセラスポーツ」だ。

「アクセラ」はマツダにとって、世界市場でのボリュームゾーンを狙うCセグメント車。80年代に一世を風靡した「ファミリア」(欧州での「323」)の後継として2003年、初代モデルがデビュー。2009年に第二世代が登場。過去10年間の累計販売総数は350万台を超える。

 箱根新道を登って、辿り着いた大観山ビューラウンジ。駐車場に整列した「アクセラ」プロトタイプたちを見て、「まるで去年と同じ光景だ」と思った。同車の顔つきが「アテンザ」にそっくりだからだ。だが、よくよく見ると、違う。マツダファミリーとしての共通項はあるが、実は違う。これはデザインだけでなく、マツダの真骨頂である“走り”についても、両車には違いがある。

 さらに驚きは、テレマティクスだ。本連載でご案内の通り、いまシリコンバレーを基点にインフォテイメント系テレマティクスで大異変が起こっている

 その流れにマツダは、新型「アクセラ」を皮切りに、一気に乗ろうとしている。

 では、実際の試乗会の進行に沿って、筆者が感じたありのままをご紹介していこう。