いつまでも若い体と心のために
知っておきたい食材選び3つのポイント

 意識が出来上がったところで、具体的に老化を遅くするための食材選びのポイントを3つご紹介しますね。

1. タンパク質は手のひら1枚分、野菜は両手に山盛り1杯。(量)
2. 香り、渋み、苦みを食事に取り入れる。(味覚)
3. カラフルであればカラフルなほどよし!色の濃い素材を選ぶこと。(色彩)

 ひとつずつ解説していきましょう。

 まず1の量について。食事のバランスを考えるようにって言われるけど、何をどれくらい食べればいいかわからない。そんな相談をよく受けます。そこで私がいつもお伝えしているのは、「手のひらをうまく使いましょう」ということです。具体的にいうと、1食のうちタンパク質のおかずなら、自分の手のひら(指を除く)1枚分、野菜なら生の状態で両手に山盛り1杯分を目安にすると、1日の理想的な量に近づけます。ほとんどの方が、そんなに食べられてないのではないでしょうか。自分が果たしてどれくらいの量を食べられているのか、把握することが肝心です。

 2の味覚と3の色彩は、実は同じ理由です。カラフルな色の成分、香り、渋みの成分には体の健康維持や病気の予防などに役立つと期待されている「ファイトケミカル」が多く、中でも野菜や果物などの植物に多いといわれています。実はみなさんご存じの赤ワインに含まれる渋みの成分、ポリフェノールやトマトに含まれる赤色の成分「リコピン」、ブルーベリーなどに含まれる紫色の成分「アントシアニン」はこのファイトケミカルの代表的な一種。その他にも緑茶に含まれる「カテキン」、そば粉に含まれる「ルチン」(ポリフェノールの一種)、大豆に含まれる「フラボノイド」、にんじんやかぼちゃなどの緑黄色野菜に含まれる「カロテン類」、鮭やエビに含まれる赤い成分の「アスタキサンチン」などなど、数え上げればきりがないくらいです。色の濃い素材、香りのよい素材、渋みや苦みのある素材を選んで自炊すれば、目にも美しく、自然とファイトケミカルたっぷりの食事をとることができます。もちろん、自炊だけではなく、外食の際にもこのバランスを少しだけ頭の片隅に入れておくだけでも、昨日のあなたとは断然、違うはず。

 はじめは慣れない習慣かもしれませんが、少しだけだまされたと思って続けてみてください。きっとに変化が現れるはずですよ。