効率よく「若さをチャージ」するために
知っておきたい調理法3つのポイント
そしてそのファイトケミカルや抗酸化ビタミン(ビタミンA、C、E←この3つでビタミンエースと呼ばれています!)など、体を酸化から守ってくれる成分を効率よく摂るためには、調理法にも気を配る必要があります。もちろん、生の状態でよ~く噛んで食べることもひとつの方法ではありますが、食物の細胞と細胞膜の中にあるファイトケミカルは加熱に強く、油や水に溶けやすい性質を持っているものが多いため、汁ものやガスパチョなどのスープにして食べるのがおすすめです。また、カレーやシチューのように、ゆでた汁もそのまま使うような料理法もいいでしょう。さらに、ファイトケミカルは野菜や果物の皮と実の間に多く含まれている場合が多いので、可能なものは皮ごと使うのがポイントです。
最近よく目にする「AGE」という物質。こちらも老化の原因物質ということで、注目されるようになりました。AGEとは、簡単にいうと「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のことで、体内でつくられるものと、食事からとりいれるものの2種類があります。このAGEが体内に貯蓄されると、老化だけではなく心臓病や骨粗鬆症のリスクを高める危険性も。AGEは加熱時間が長かったり、温度が高いほど発生しやすいといわれています。高温でじっくり揚げる揚げ物や長時間焼くメニューなどには注意が必要。なるべく生のまま食べたり、100度以下で煮る、茹でる、蒸すなどの調理法にするのがいいでしょう。
さらに野菜やフルーツなどの食品が持っている酵素にも注目。体内にある酵素は、普段私たちが食事をした際、消化吸収のために使われます。消化された栄養素を細胞へと運んだり、細胞が分解や修復を行うためにも酵素の力が必要です。しかし私たちは普段、環境などの影響で体内の酵素を効率悪く消費しています。だからこそ、食品などから酵素をたくさん摂ることが重要なのです。食品に含まれた酵素が消化吸収を助け、体内の酵素をキープし、その体内酵素の働きにより代謝が良くなるなどの健康効果が期待できます。
しかしこの酵素は取扱がデリケート。とっても熱に弱く大体体温位の温度で活性化します。酵素を効率よく摂りたい方は生のまま、または48度以下(お風呂より熱いくらい)の低温で調理するといいでしょう。
つまり、老化を遅らせる調理法をまとめると、以下の3つになります。
1. なるべく生のまま調理するかゆでる、蒸す、煮る。
2. 酵素を多く含む食材の場合は50度以下で!(ミキサーを使ったスープなどが◎)
3. 素材はそのまま丸ごと。加工品はできるだけ避ける。
慣れるまではなかなか難しいかもしれませんが、まずは「心がける」「気にする」ところからはじめてみましょう。