「Studio Hibridデスクトップ」は、まるで分厚い辞書のようなサイズのデスクトップだ |
最近、ノートパソコンが売れに売れている。日本では、2~3年前からそのトレンドが顕著になり、「コンシューマ向けモデルの7割がノート」という状況になっていた。これは、家が狭くて置き場所が限られる日本の住環境なら、十分に納得できる。
ところが、実は海外でもその傾向が強くなっている。アジアはもとより、アメリカの販売店を見ても、勢いがあるのはやはりノートパソコンなのだ。
今回は、デルから新しくミニデスクトップが発売されたことに注目した。「Studio Hibridデスクトップ」は、本体のみで197ミリ×72ミリ×211ミリという超小型モデルなのだ。デルだけでなく、他社からも超小型デスクトップがぽつぽつ登場するようになってきた。
また、日本のメーカーやアップルを中心に、液晶パネルの裏側にパソコンの本体部分を組み込んでしまった一体型も目立っている。このような流れのなかでパソコンの世界がどう変わろうとしているのか、予測してみることにしよう。
ミニデスクトップや一体型が従来のデスクトップと最も異なるのが、デザインやサイズだ。だが、実は「拡張性が低い」という点が根本的な違いである。
従来のデスクトップは、ハードディスクか拡張ボードを簡単に増設することができた。だが、最近人気の小さなデスクトップは、このあたりの機能を切り捨てている。つまり、「ノートパソコンと変わらない拡張性」になってきているのだ。
どうして、最大の特徴とも言える拡張性を切り捨てたデスクトップが登場したのだろう? この理由を想像するのは難しくない。要するに市場のニーズだろう。パソコンを購入しても、特に拡張などしないと考える人が増えたのである。
もちろん、「ならばノートでよい」という考え方も確かにある。だからこそ、ノートが非常によく売れているのだ。だが、ノートよりも広い画面で作業をしたいと考える人もそれなりにいる。