下のグラフは、日本の1人当たりGDPですが、そこに、新興諸国の1人当たりGDPをマッピングしてみると、ちょうど日本の70年代、80年代の水準にあることがわかります。
私たちは30年前の日本にタイムスリップすることはできません。しかし、新興国やフロンティアに投資をすることで、30年前の日本に投資するような効果を期待できるのです。
「新興国=危ない」のか?
先ほど私が挙げた国々を見て、「え、そんな国に投資して大丈夫? そもそも上場企業とかまともにあるの?」と思った方もいるかもしれません。
失礼ながら、そう思ったあなたの考えは古いと言わざるをえません。あなたの頭の中にある世界地図と実際の世界地図はぜんぜん違います。
『外国株一筋26年のプロがコッソリ教える 日本人が知らない海外投資の儲け方』では、みなさんの新興国に対するイメージをアップデートしていただけるよう、投資情報だけでなく、その国・地域の空気が伝わるよう、読み物としても楽しめるよう努めました。
私は外資系証券で26年間、外国株に携わってきました。公・私あわせて69カ国を訪問し、証券取引所や関係機関、企業、商業施設などに足を運んで得た情報を、データとともに生々しくお見せしています。
米国上場のETFとADRを活用するメリット
期待できるリターンの大きさが魅力の新興国・フロンティア投資ですが、もちろんリスクもあります。本書では、第2章(PART2)という、比較的、前の方の章をまるまる一つ、リスクを説明するのに費やしています。
リスクへの対応の仕方も記載していますが、主に米国の株式市場に上場されているETFやADRを利用して投資をするというのも、リスク管理の一つです。