最近起こった食品の問題についても、同様のことが言えます。中国はいろいろな意味で日本より混乱した国です。自分の身は自分で守らないといけないことは、ここで生活している中国人、そして私のような駐在している日本人も常に感じています。

 食品の安全の問題は、別に今に始まった問題ではありません。私が中国に留学していた1984、85年においても、工業用エチルアルコールを白酒として売り出し、飲んだ人が失明する事件が起こっていました。私が上海で生活を始めた1993、94年頃も残留農薬で集団食中毒という問題が上海で問題になりました。中国の消費者自身もこうしたことを承知の上で、自己防衛策をとっているのです。

 当然、中国の野菜を中国に輸出している日本の商社も、検閲をする日本の役所も承知のはずで、その前提の上で生産現場から加工基地にいたるまでの管理体制を確立しているはずです。その結果が、中国政府が主張している通り、日本における検閲で輸入中国食品の合格率が世界のなかでもトップレベルにあるということなのでしょう。

 本来マスコミが行うべきことは、ダンボール肉まんの問題だけを面白おかしく煽るのではなく、消費者がリスクを判断できる客観的な情報を整理してつたえることなのではないでしょうか。どのようなものであれば安全性が高く、どの様に見分ければいいのか、どのようなものが危なそうなのか、判断できる情報を伝えるのがマスコミの使命なのではないでしょうか。

米国の保護膜を取り除けば、
晴れ渡った世界が見える

 中国情勢が日本にどのように伝わっているかということを見れば、中国以外の成果の情勢が日本にどのように伝わっているかも容易に類推できます。中国だけが見えくいのではなく、世界そして日本そのものの実情も見えにくいのだと思います。それを私なりに分析したのが以下の図です。

日本